モチベーションと組織文化の切り口
事例Ⅰ(組織・人事)人を動かす要因を与件から読む
要点
モチベーションと組織文化の論点では、従業員がなぜ前向きに働くのか、またはなぜ行動が変わらないのかを、組織の仕組みと価値観から説明します。事例Ⅰでは、賃金や評価だけでなく、仕事の裁量、成長実感、社長との距離、職場の一体感、顧客からの評価、理念への共感などが動機づけ要因になります。
組織文化は、企業の歴史や創業者の考え方、従業員同士の関係、顧客対応の姿勢として与件文に表れます。強い文化は品質や顧客志向を支える一方、新しい事業や外部人材を受け入れる際には変化を妨げることもあります。そのため、解答では「文化を守る」か「変える」かを一面的に決めず、何を維持し、何を更新するかを分けて書きます。
助言問題では、理念共有、表彰、面談、権限委譲、チーム目標、評価制度、キャリアパスなどを組み合わせます。効果は、意欲向上、定着、主体的行動、部門間協力、サービス品質の維持など、与件上の課題に対応させると説得力が出ます。
試験で問われるポイント
- 報酬だけでなく、裁量、承認、成長機会、理念共感も動機づけ要因になる。
- 組織文化は強みであると同時に、変革を妨げる制約にもなり得る。
- 文化の維持と変革は、守る価値観と変える行動を分けて書く。
- モチベーション施策は、離職防止、主体性、協力行動などの効果と結ぶ。
確認問題
長年の家族的な雰囲気が顧客対応の丁寧さを支えている一方、新規事業では部門を越えた挑戦が不足している。助言の方向性として最も適切なものはどれか。
正解: ア
正解はア。事例Ⅰでは、既存の強みを活かしながら課題に対応する多面的な助言が求められる。イは強みを失う恐れがあり、ウは仕組み化を放棄している。エは挑戦不足という課題に逆行する。
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